ALBUM『純愛サプリメン』

純愛サプリメンのジャケット画像

純愛サプリメン / スムルース
(じゅんあいさぷりめん / すむるーす)
2004年9月1日発売 
ALBUM / KICS-1081 [KING RECORDS] / 税込2,800円
ジャケット・キャラクターデザイン:徳田憲治

 

純愛サプリメン 収録曲(全12曲)

  1. スーパーカラフル
  2. 帰り道ジェット
  3. 非常にイエイね
  4. 恋の海
  5. ご免窮まり無しにて候
  6. 2050
  7. カルピスチュッチュ
  8. ディスコ★スター〜OKAWARI〜
  9. 無念無想
  10. 6月の天気予報(ALBUM MIX)
  11. スライドブルー(ALBUM MIX)
  12. 桃の国から

作詞・作曲:徳田憲治
編曲:スムルース&藤井丈司

僕らはみんなで補い合っている!“僕ら・ソング”の新たな軌跡が生まれたゾっ。

 「今回のアルバムは“桃太郎形式”です」と徳田が言う。なんだ?桃太郎形式って。彼の言葉を借りて説明するとこういうこと。桃太郎はキジと犬と猿と共に4人(1人と3匹?)で鬼を倒しに行く。途中待ち受けていたであろう幾多の困難も、4つの力を合わせて、足りない部分は補い合いながら旅を続け、最後には鬼退治を達成する。「チームを組んで敵に向かっていくドラクエのような世界観っていうのが、今回のアルバム制作の出発点。栄養を補うためのサプリメントを意味する“サプリ”と、“人々”を意味する“メン(マンの複数形)”とを合体させることで“人々は補い合っている”ことを表したかった。僕らもダメ人間4人が集まって補い合ってバンドとして1人前になろうとしてるんです」(徳田)

 インディーズ時代に作ったアルバム『しとやかイオン』は失恋ソングばかりを、泣き虫感たっぷりに作り上げたけれど、今回は“4人で補い合うこと”で放たれるスムルースとしての個性と幅と波動、そして等身大の姿。「正直なところ、今作はこんなスムルースにしよう、とかはあまり考えなかったですよ。アルバムの全体像をしっかり掴んでこのアルバムに臨んだかっていうと実はそうじゃなくて。1曲1曲作りあげて、で、全ての作業が終わってから初めて全体像がわかったっていうのがあった。1曲1曲に対して正直に一生懸命作るっていう作業を繰り返した。最終的に出来上がったものが本当に素晴らしかったので、とりあえず現時点での最高傑作が生まれたという自負がありますね」(中嶋)

 1曲1曲に集中して、自分たちの色を重ねに重ねた12曲。シングル『スーパーカラフル』がアルバムの最初をまずはカラフルに色づけて。そこから先は彼らのワンマンライブを見ているようなワクワクやドキドキに満ちていた。てへっと笑ったり、ニヤリと口の端を上げちゃってるような……。12曲のどこを切り取っても、素顔のスムルースの4人が浮かぶ。まさに「オレたちをそのまま写しました」って感じかな?「アルバムを聴いたら、ここに至るまでのシングルでの、旅路というか、流れとか伝わってくると思う。ある意味今あるスムルースっていうのを全部出しただけ。でも逆に、出しただけだからこそ、その時その時を100%で出し切ってるから、“出してるだけ”なのに、すごく自然な流れとしてアルバムでまとまった感じです」(小泉)「でもこの『純愛サプリメン』は、4回レコーディングやって完成したんですよ。1回ずつが100%出し切ってるから、4倍で400%のスムルースが入ってる」(回陽)

 このアルバムには、スムルースのシニカルだけどポジティヴで、思わずニヤリとしてしまうニヤリズムが滲んでいる。色々大変なこともあるけれど、笑っていようよと隣でワハハと彼らが笑ってるみたい。あー。頑張ろうかなぁ……って気がしてきちゃうんだよね。不思議なことに。それはどうしてか。1人1人の100%が補い合って合わさってスムルース・パワーを400%にまで濃く濃くしているから。何かと悩みや焦りやネガティヴ要素に溢れる昨今ですが、だからこそスムルースを聴いて「カルピス飲んで元気になろうっと」だとか「手を振る君にコンニチワしちゃうか」しちゃえばいいんだな。うん。だって悩んだあとには晴れが来る。「晴れたり曇ったり雨がやんだらきれいな虹の日」になるんだから。

 そんなスムルースの4人のまっすぐな気持ちがそのまんま。補い合って強力になって入っているアルバムです。リスナーの心の欠けちゃったトコにもきっと、すーっと入っていくことでしょう。

Text By えびさわなち